ジャイロの半波整流から全波整流に加工する方法です。

■全波整流にする場合
今回の方法でオートチョークの電源がACからDCに変わります。
場合によっては、不都合が起きる場合もありますので
その場合は、オートチョークのコネクタを外すなどして
オートチョークに電気が流れないようにしてください
その場合オートチョークは使えなくなりますので
エンジンの始動性が悪くなる可能性もあります。


注意:自分の車両は全波整流加工をしていないので、
   今回の加工方法は確実ではない可能性があります。




まず今回で必ず必要なものは全波整流仕様の
レギュレートレクチファイアが必要になります。

現状使用しているレギュレターは使えません。

ジャイロはヘッドライトとテールランプは交流電源を
使用していますので、直流電源用に配線の加工が必要になります。

レギュレターが変わりますのでジェネレーターの配線加工が必要になります。

配線の増設(バイパス)も必要になりますので配線も必要です。

電気関連の改造なのでショートによる火災等の恐れがありますので、
必ずテスターで確認しての加工をお願いします。

高電圧部分の加工もしますので、配線を繋ぐ際は、必ずハンダ付けを
して絶縁処理もちゃんとしましょう。

以上の事を守れば、さほど難しい加工ではないと思います。

難しい部分は、ジェネレーターの配線加工くらいかもしれません。


レギュレターは、出来ればAF54型のジョルノクレアの純正レギュレターを
使用しますとコネクターが同じ形状ですので、コネクターをそのまま使えて
便利ですが、純正品は高価ですので、汎用品を使用しても構いません。


汎用品ですと安価で入手できます。

安価なので出来れば予備に追加でもう一つ買っておくと良いかと思います。

そして、この汎用品レギュレターは、赤、緑、黄、桃の4本の配線になっています。

ジョルノクレア_レクチ



ジョルノクレアのコネクタの配線図なのですが、
汎用品と1本色が違います。

汎用品の桃がジョルノクレアと言いますか、
ジャイロの配線の白と思って頂ければ問題ありません。

ジャイロのレギュレターの配線の位置の確認はしていませんので
ジョルノクレアのコネクターの色と位置を確認して、
違うようならジャイロ側のコネクターのピンを外して入れ替えてください。

コネクタのピンの入れ替えをやりたく無いとか、外し方が分からないと言う人は






上記のようなコネクターのセットがありますので、
これを使用して変換カプラーを制作してください。

汎用レギュレターを使用の方は、レギュレター部分の
コネクタをこれに付け替えるか上記のセットと



汎用レギュレターに使用してる同じコネクターセットを
使用して変換カプラーを制作します。

汎用品の場合は、変換カプラーを制作したほうが、
もしレギュレターがパンクした場合に再度カプラーを作る手間が
なくなりますので、変換カプラーを作成することをおすすめします。

全波整流化するとレギュレターの発熱も多くなりますので、
レギュレターの位置を移動することをおすすめします。

発熱しすぎるとパンクもします。

ですので出来るだけ外気の当たりやすい場所に
レギュレターの位置を変更します。

もしパンクした時に直ぐに交換できるような場所が良いかと思います。



さて、ここまでが、前準備な感じになります。


ここからが本番です。



オートチョークは通常交流で


全波配線図



さて本題の配線ですが・・・・

配線図を使用して説明すると色々と面倒なので

すごく簡単に分かりやすいように図を作ってみました(^_^;)

配線の色は、たぶん実際の配線と同じはずです。

ジェネレター部分の加工が多分一番面倒かもです。

本来なら現物の画像を載せれば分かりやすいのですが
自分が加工した車両は一台もないので配線図だけで勘弁してください。

ジェネレーターに繋がっている黄色線を切断してアースにしていた
配線をアースさせずに黄色線に繋ぐ形になります。

配線部分は、レギュレターに向かう黄色線(加工した配線側)なのですが
ジェネレーターとメインハーネスを繋ぐコネクタ(たぶん1本コネクタかギボシ)
を外して、そこから新たに配線を繋いで、レギュレターコネクタ手前で黄色線を切断
新たに引いた線を、コネクタ側に繋いでください。

切断した黄色線(繋がない方)は絶縁して終了です。

絶縁した配線は以後、メインキーオンで通電するプラス配線になる
はずですので、もし利用することがある場合はご使用ください。


次は、今までは交流だったヘッドライトとテールランプですが、
直流に変更しなくてはなりません。

やり方は簡単です。

一般的な方法になります。

ヘッドライトのハイ/ロースイッチに繋がっている黄色配線に
メインキーの黒(黒/赤)配線を繋ぐだけです。

ここで、注意が必要なのが黄色線は切断しません。

切断しますとテールランプが光らなくなるかと思います。


そして先程、ジェネレーター部分で
残って絶縁した配線につながっています(^_^;)




ちょっとアレンジして
ヘッドライトとテールランプを直流にする方法その2?


全波配線図 - コピー



レギュレターを繋ぐ際に切断して余った配線を、CDIに繋がっている
(赤/黒)配線に繋いじゃいましょう。

これだと、ハンドルのスイッチ周りのよく分からない配線類を
何もせずに変更できます。

多分この方法のが、スマートに出来るかと思います。


これで配線全て完成なのですが・・・・


まだエンジンの始動はしてはいけません。


一度レギュレターを外します。


ジョルノクレア_レクチ - コピー

レギュレターを外し、AC(交流)部分だけ配線を繋ぎます。


配線を繋いだらメインキーをオンにしてください。

ヘッドライトとテールランプが点灯してるか確認します。

点灯していれば交流だった配線が直流に変更されている事になります。

その後エンジンを始動してください。

ジャイロ後期はバッテリー点火なので、発電させ無くても
バッテリーで点火しているので問題なくエンジンはかかります。

この状態でテスターでDC(直流)の電気がちゃんと発電していれば
12ボルト前後もしくはそれ以上になると思います。

ならない場合は配線ミス、もしくはレギュレターの不良の可能性があります。

次にメインハーネスの側のレギュレターのコネクター直流のプラスマイナスを
テスターで確認してください。

ちゃんと11ボルト以上になっているはずなので、レギュレター本体で
直流に変換されたプラスマイナスの位置と同じか確認します。

ここで、もし配線を間違ったままレギュレターをメインハーネスに
繋いでしまうとエンジンの始動が出来ないどころかCDIまでパンク
させてしまうことになりますの注意してください。

確認が終わりましたら、エンジンを停止させて
レギュレターをメインハーネスに繋ぎます。

これで全波整流化が完成です。



全波整流化をして注意する事があります。

それは、常に電圧変化を確認して注意してください。

その為には電圧計(ボルト計)が必要になります。

全波整流は発電容量が多くなりますので電圧を確認しながらでないと
電装系を破壊する可能性があります。

12ボルト車両の場合は通常、走行時の電圧は
発電しながらなので13~14ボルト位です。

走行中15ボルト以上になると注意です。

16,8ボルトになったら、即エンジン停止してください。

そして異常電圧の原因を調べてください。

レギュレターがパンクすると、異常に電圧が上がったり
充電しなくなるので急激にバッテリが弱くなっていきます。