ポート加工は、自分で出来れば、お金が掛からないお手軽チューン

ですが、失敗のリスクが相当高いです。

成功の確率も比較的少ないです。

成功すれば天国ですけど、失敗する確率のが高いと言った方がが良いかもです。

大失敗は、エンジンが掛からなくなる

失敗は、ノーマルよりパワーダウン

成功は、ノーマルと同等(ノーマル以下にならなければ成功の部類?

大成功は、トルクUPもしくは最高回転数が上がるなどして
パワーバンドより上がすんなり回るようになる。

そんな感じです。

良いことづくしと思いきやリスクが高いので予備のシリンダーがない場合は、
加工するのはおすすめしません。



次にポート加工は、排気ポートと掃気ポート(吸気ポート)とありますが
基本的に排気ポートだけします。

何故、掃気ポートをやらないかというと、排気ポート以上にリスクが高いからです。
掃気ポート加工での効果は吸入量UPでトルクが上がるのですが・・・・
軽く舐める程度なら良いのですが削る角度などを間違えると吹け上がりが遅くなって
非常に扱いづらいエンジンになってしまいます。

なので、ここでの説明は排気ポートのみにします。


排気ポート


まずは、ざっくりと説明ですがポートの形状(シリンダー内)が違うことによって
性能とかが変わります。

まずは一番上のノーマルポートですが、言わずと知れたバランスタイプです。

二番目は、まんじゅう形状のポートですがこれはノーマル形状のパワーUPな感じです。
上の部分が山上になっているので急激なドッカンパワーは出ませんが扱いやすく
上の回転も伸びの気持ちよく回っていきます。

三番目の四角ポートですが究極?のバランス型です、下から上まで
すんなり回転が上がりますが2ストっぽい感じが消されるような吹けになるような?

四番目の逆台形ポートは、レース用ポートと言いますかパワーが一気に出ます。
それ故に扱いづらいポートでもあります。


ちなみにポートの形状によっても排気音の大小があります。
ポートの上側?開き始めが少ないと排気音が小さめになります。
逆に四番目のポートのように上側が大きくて一気に排気するタイプは
排気音も大きくなります。

ですので加工するなら二番目のまんじゅう型が扱いやすいし
排気音も小さめなのでおすすめです。


シリンダーポート

次にシリンダーを横に見た図になりますがAの部分の間を小さくするとポートが上がり
最高回転数も上がるようになりますが、上げすぎると逆に回らなくなってしまうどころか
まともに走らなくなる可能性もありますので、ポートを上げる様に削る場合も1ミリ程度

ポートを上げたいなら、ベースガスケットを厚めにして底上げしたほうが安全かもです。

次にBの部分ですが排気ポートの上の部分(C部分)の角度がシリンダーヘッドの
プラグホールに向かう角度で削ル感じで

Dの部分はBの部分と並行で!
Dの部分はシリンダー内で下の方に多めに削っても特に問題はありません。
本来ならピストンが下死点(ピストンが一番下に来ている時にピストンの頭と同じ位置
が好ましいのでしょうが、ポートの容量UPの為にそれより下になっても大丈夫です。


上からポート対角線

次にポートを横に広げる場合ですが、シリンダーの固定ボルト穴の対角線(黄色)より
外に削らないようにしてください。
外に削ってしまうとピストンリングが排気ポートに引っかかって抱きつきを起こします。

上からポート樽

最後に、ポートの容量UP方法として樽型に削る方法があります。

この方法を使えば確実にトルクUPが望めます。
ただ削るのは結構大変です。

あとは、排気効率を上げるためにシリンダー面と削ったポート部分が
90度になるようにすると良いです。


シリンダーyokotaru

樽型に削る場合、上も下も横も全て樽状にします。

その場合本来なら直線が望ましいのですがシリンダー内部と排気出口部分
を支点にして直線と言う形で大丈夫です。



最後に慣れないと確実にやってポート加工の効果が出なかっとかの失敗の原因の例ですが


シリンダー


このように樽ポートの逆に内部が縮まってるポートにしてしまうと、
排気したガスのパルス反射を受け止められなかったりします。
ポート削ったのに効果が出ない場合の殆どが、
このようなポート加工だと思われます。


他にもポート加工するためには、色々とコツたらテクニック的なものがありますが
上記で説明した部分をちゃんとやれば、ミスも少なく加工できるかと思います。


加工する際は基本的にリューターを使います。

ダイヤモンドヤスリや金ヤスリなどでも出来ますが樽ポートなとの加工は出来ません。

ちなみに自分が使用しているリューターは


プロクソン(PROXXON) ミニルーターセット No.28512-SK




このタイプを使用しています。

リューターでもトルクが有るタイプでないとやはり削る時間が変わってしまうので
トルクが比較的あるタイプを使用してください。


上記のリューターで加工時間が2時間掛かるとしたら、
トルクのないタイプで削ると同じ加工でも4~6時間とか掛かってしまいます。


次にリュータービットですが、こちらも金属用の物を使いますが
通常の金属用のビットだと時間がかかってしまいます。


Cozyswan超硬バー タングステンバー ドリル カッター 高速度 工具 切削 研磨用 10本セット




ですので上記のような超硬バー(タングステンバー)を使用します。
こちらも通常の金属用よりも良く削れますので、
リューター本体のトルクのあるタイプとないタイプの差ぐらい
加工時間も変わりますし金属用より超硬バーのが耐久性もあるますので
長い目で見ると超高バーのが経済的にもお得です。


最後になりますが、ポート加工をするとシリンダー部分にバリが出たりすますので
加工後は、必ずバリがあるか確認してあるようならバリ取りをしてください。

その際、面取りという作業は、決してしないでください。
新品のシリンダーもですが面取りをしてしまうとシリンダーのかじりは、
大幅に避けられますが、確実に性能ダウンしてしまいます。
シリンダー面とポート面の角度が90度というのを思い出してください。
面取りしてしまうと丸まって角度が出なくなってしまいますので

面取りではなく耐水ペーパーなどで軽くバリを取る程度で問題はありません。