エンジンのケース(特にLカバー)をはずしたは良いけど
組立時に何処にどのボルトが入っていたか?わかならなくなる人は多いと思います。


わからなくなって、とりあえずボルトを入れて締めるけど
締めきってもお釣りが残っていたり
逆に短くて締まらなかったり、
締めたけど力をあまり入れていないのに舐めてしまったり

本当に慣れないと悩みものですよね(^_^;)

ですが、考えてみれば実は簡単に確認できたりします。



ボルト

確認方法は、まずボルトを入れます。

ボルトを締めない状態で約1センチ位でしょうか?締めしろ?が出来れば
その場所に入れる適正なボルトの長さということになります。

短いと締めてもネジ山が規定トルクし締めると舐める恐れがあります。
逆に長いと締めきってもボルトがまだ余る状態になります。


この方法があまり信用できなさそう?って思う方は、
一度カバーをエンジンにつけて取り付けるボルトを全て締めないまま
差し込んでみてください。
きっと全て同じ締めしろになると思いますよ(笑)


そして、もしボルトが舐めてしまった場合
本来なら、もう使用不能にと思っては居ませんか?
もしくは穴を埋めてもう一度ネジ穴を作るとか?

ネジ穴を埋めて作り直すのも方法の一つですが
それですとコストが掛かりすぎます。
エンジンケースの場合材質がアルミですので
アルミの溶接かろう付けになりますので
個人では補修は難しくなります。


そんな時の救世主がリコイルキットなる怪しい
ネジ山補修キットがあります。




なめたネジ山の部分の穴を広げてネジを切る
そうするとネジ山を補修する事は出来るのですが
ボルトのサイズが変わってしまいます。

このキットは、あえて穴を広げてネジ山を作り直し
そこにバネ状の部品をねじ込んで元のネジ山のサイズに戻すという
なんともインチキ臭い補修パーツなのです。

インチキ臭いのですが、これがまた素晴らしい!!

何故かと言うと、バネ上の部品がねじ山になるので
ネジを締めればバネ上の部品が広がるので抜ける事はありません。


現にスカイラインGT-R(R34)のブレーキキャリパーのネジ山が舐めて
リコイルキットで補修してもレース用使う大型のキャリパーに交換
その後も何も問題無しに何年も乗っている車両を知っています。

まぁ、最終的には、ナメさせなければ良いだけです。


ナメさすのを予防する方法はと言いますと
常にボルトのネジ部分と差し込む側のナジ山を綺麗にしておくことです。

ボルトのネジ山にに汚れなど付いたまま使用すると、ナメやすくなってきます。

差し込む側も汚れてくると同じです。


ボルト側のネジ山はワイヤーブラシ等で掃除は出来ます。
ワイヤーブラシでも難しい時はダイスでネジ山を再生

差し込む側は、タップでネジ山を再生出来ます。

タップやダイスを使う場合、現在使用している
ボルトのネジ山のサイズ(ネジ部分の太さ)とピッチ(ネジ山の間隔)
と同じものを使って修正します。

違うピッチやサイズのものを使用すると現在使用しているボルトが
使えなくなってしまいます。


山城(yamashiro) 山城謹製 バイク用工具セット タップ&ダイスセット YK018



タップやダイスを使用する時は、潤滑油(CRC5-56など)などを
吹きかけてから作業をすると作業効率や修正がしやすくなりますよ。

タップでネジ穴を修正した場合、中に切子が残る場合があるので
エアーダスターとかパーツクリーナーなどをネジ穴に向けて吹きかけて
切子を吹き飛ばしてください。